京都府立植物園 PR・マーケティング戦略提案
01 / 20
京都府立植物園 観覧温室とチューリップ花壇
Kyoto Prefectural Botanical Garden
2026.07

京都府立植物園

PR・マーケティング戦略提案
100周年から、
その先の100年へ。
ご提案 株式会社さんとら 2026年7月
01
00 この提案について Contents
「四季を感じる場所」から、
「四季を体験する場所」
へ。

京都府立植物園は、認知も評価も十分に足りています。
足りていないのは「また行く理由」だけです。

この提案は、単発のイベント企画ではありません。 年に4回以上、通いたくなる植物園へと ブランドそのものをアップデートするための、 長期のマーケティング戦略です。

この提案の前提

① 新しい大型施設をつくらずに、いまある24haと約12,000種の見せ方を変えることから始めます。
② 既存の強い行事(桜・紅葉のライトアップ)は資産としてそのまま活かします。
③ 数値目標・イベント内容・植物名は提案時点の仮案です。★要確認事項は最終ページに一覧化しています。

01現状分析03
来園ジャーニーの設計04
「4回」の壁05
02コンセプト06
03ターゲット戦略07
04四季イベント戦略08
端境期をなくす09
05IPコラボ戦略10
06デジタル体験11
07ナイトコンテンツ12
08グッズ戦略13
09地域回遊14
10SNS戦略15
11KPI16
12ロードマップ(短期・中期・長期)17
13推進体制と財源18
京都府立植物園 PR・マーケティング戦略提案02
01 現状分析 Current Situation
「一度は行く場所」に、
なっている。

日本最古の公立総合植物園。約12,000種。年間86万人超。
資産も実績も、すでに国内トップクラスです。
課題は集客力ではなく、「また行く理由」の不足にあります。

昭和初期の京都府立植物園
昭和初期の京都府立植物園。1924年(大正13年)開園。100年分の風景そのものが、他園にはない資産。
1924
開園(大正13年)
日本最古の公立総合植物園
24ha
総面積
歩いて回れる規模の「森」
12,000
栽培植物の種類(約)
毎日が更新されるコンテンツ
86万人/年
年間来園者数
公立植物園でトップクラス
ISSUE 01

来園理由が、季節に依存している

桜 → バラ → 紅葉。ピークは強い。しかしその間の月に、来る理由がない。年間の来園が数回のピークに集中し、平常月が「空白」になっている。

ISSUE 02

体験が「見る」で完結している

見て、歩いて、帰る。滞在・回遊・持ち帰り・共有までの導線が設計されていない。体験が残らないため、次回来園のきっかけも生まれない。

ISSUE 03

100周年の熱量が、資産として残りにくい

単発の記念事業は、記念が終われば元に戻る。100周年で集まった関心を、継続的な来園習慣へ変換する仕組みが必要。

01 現状分析03
01 来園ジャーニーの設計 Visitor Journey
「終わる」導線を、「めぐる」導線へ。

来園者数を増やす方法は2つしかない。新しい人を連れてくるか、来た人がもう一度来るか。 86万人という規模では、後者のほうが確実で、費用も小さい。

現在 BEFORE — 一方通行
認知(季節のニュース・口コミ)
来園(桜/バラ/紅葉のピーク)
見る(歩く・写真を撮る)
終了(出口へ)
離脱
次回来園なし
体験が記録されず、次の来園理由が渡されないまま帰る。
結果、来園は「数年に一度」で止まる。
改善後 AFTER — 循環
再来園
認知(365日の発信・「今しか見られない」)
来園
体験(AR図鑑・スタンプ・限定フード)
SNS投稿(撮れる・語れる・保存される)
限定イベント(毎月ある「次の理由」)
年間パスポート(4回目から得になる)
体験が記録され、次の来園理由が手元に残る。
来園が「習慣」になり、年4回以上へ。
01 現状分析04
01 「4回」の壁 The Fourth Visit
年間パスポートは、
4回目から得になる。

入園料 一般500円。年間パスポート 一般2,000円。
つまり「年に4回来る理由」をつくれた瞬間に、年間パスポートは来園者にとって合理的な選択になります。

この提案に並ぶすべての施策は、派手さのためではなく、この“4回”を成立させるための設計です。

園内のチューリップ
STRUCTURE — 4回で逆転する
1回目 500円
2回目 1,000円
3回目 1,500円
4回目 2,000円
年間パス 5回目以降は何度でも 0円 2,000円
料金は2026年7月時点の公表値。65歳以上・高校生は入園250円/年間パス1,000円のため、シニア層は2回目で逆転します。★料金改定の予定は要確認。
EFFECT 01
接点が4倍になる

売店・飲食・ワークショップに触れる機会が年1回から年4回へ。1人あたりの園内消費が伸びる。

EFFECT 02
発信者になる

「私の植物園」になった人は、季節ごとに自分から投稿する。広告費のかからない認知が生まれる。

EFFECT 03
地域にお金が回る

年4回の来園は、北山エリアでの飲食・買い物を年4回発生させる。植物園が街の入口になる。

01 現状分析05
観覧温室の内部
02 コンセプト
CONCEPT
京都で一番
季節を感じる場所から、
京都で一番
季節を体験する場所へ。

植物を「見る」だけの場所は、一度で足ります。
遊べて、学べて、撮れて、持ち帰れて、誰かに話せる場所は、
季節が変わるたびに行きたくなります。

01
見る

季節の主役を、いま一番きれいな状態で見せる。

02
楽しむ

歩く・探す・撮る・食べる・つくる。体験を園内に置く。

03
持ち帰る

押し花・種・ハーブ・限定グッズ。季節を家まで連れて帰る。

04
共有する

投稿・スタンプ・図鑑コレクション。体験が誰かの来園理由になる。

02 コンセプト06
03 ターゲット戦略 Target
「みんな」に向けると、誰も来ない。

4つの層に、それぞれ違う「来る理由」と「来る頻度」を設計します。ひとつの施策で全員を狙わず、月ごとに主役の層を入れ替えることで、年間の来園を平準化します。

沈床花壇
TARGET 01

20代カップル・友人

DATE & PHOTO
  • 写真が撮れる場所を探している
  • 夜に行ける非日常がほしい
  • 500円で入れる手軽さ
提供する体験
ナイト開園・フォトスポット・限定ドリンク
目標 年3〜4回
チューリップ花壇
TARGET 02

子育て世代

FAMILY & LEARNING
  • 自由研究・観察の題材がほしい
  • 子どもが飽きずに歩ける仕掛け
  • 雨でも行ける(温室)
提供する体験
スタンプラリー・植物図鑑・昆虫観察・ラボ
目標 年4〜6回
観覧温室の外観と花壇
TARGET 03

海外観光客

INBOUND
  • 寺社以外の京都を探している
  • 日本の四季を体感したい
  • 母語で植物を理解したい
提供する体験
多言語AR解説・四季の体験・北山回遊
目標 滞在中1回(新規獲得)
園内の池と四阿
TARGET 04

シニア

WELLNESS & LEARNING
  • 健康のために毎日歩きたい
  • 知識を深める講座に通いたい
  • 年間パス1,000円(65歳以上)
提供する体験
朝の散歩コース・植物講座・園長ツアー
目標 月1回以上
03 ターゲット戦略07
04 四季イベント戦略 年間カレンダー Annual Calendar
毎月、必ず「来る理由」を置く。

既存の強い行事(桜・紅葉のライトアップ)は資産としてそのまま活かし、その間の月に新しい理由を足していきます。狙いは新規イベントの数ではなく、12ヶ月に空白をつくらないことです。

3MAR
4APR
5MAY
6JUN
7JUL
8AUG
9SEP
10OCT
11NOV
12DEC
1JAN
2FEB
主役の植物
早咲きの桜
ウメ・早春の草花
サクラ
チューリップ
バラ
シャクヤク
アジサイ
ハナショウブ
ハス・スイレン
熱帯植物
サルスベリ
熱帯の花木
ヒガンバナ
秋の七草
コスモス
秋バラ
紅葉
キク
温室の熱帯花木
ポインセチア
ロウバイ
スイセン
ウメ
早春の山野草
来園理由となる施策 ○既存/●新規
○桜の夜間開園●春のマーケット
○桜の夜間開園●フォトコンテスト
●バラ園ナイト
●香りの体験
●雨の日の植物園
●夜の植物園
●食虫植物展
●朝の植物園
●夏の自由研究ラボ
●夜の温室
●朝と夕の植物園
●秋の実りマルシェ
●植物園フェス
(音楽・クラフト)
○紅葉ライトアップ●紅葉マルシェ
●クリスマスマーケット
●温室ナイト
●冬こそ温室
●新春の植物展
●早春の山野草めぐり
●ラン室ナイト
主役となるターゲット
家族
カップル
全ターゲット
カップル
シニア
家族
カップル
家族
家族
シニア
カップル
全ターゲット
全ターゲット
海外観光客
カップル
家族
シニア
海外観光客
シニア
カップル
○ 既存行事(そのまま活かす) ● 新規提案 ★植物名・見どころは一般的な開花期をもとにした仮置きです。園の栽培計画に合わせて確定させます。
04 四季イベント戦略08
04 端境期をなくす Filling the Gaps
空白の月を、主役の月に変える。

全12ヶ月に同じ量の施策を置く必要はありません。
来園が落ちる月に、来る理由をひとつだけ強く置く。
それが年間の来園を平準化する、いちばん費用対効果の高い打ち手です。

早春の園内の花
花が少ないとされる冬〜早春も、探せば咲いている。「少ない」のではなく「知られていない」。
6月
梅雨
「雨の日の植物園」へ
課題

雨だから出かけない。屋外施設として最も弱い月。

打ち手

雨を主役にする。温室と雨音、アジサイの水滴撮影、雨の日限定の入園特典。

成立条件

屋内動線の明示/傘の貸出/雨天限定グッズ

9月
残暑
「朝と夕の植物園」へ
課題

暑くて日中歩けない。花も端境期にあたる。

打ち手

時間をずらす。早朝開園(朝のヨガ・朝食)と、夕方の涼みマルシェ。

成立条件

開園時間の弾力運用/飲食出店枠/職員体制

1–2月
「冬こそ温室」へ
課題

花が少ないという思い込みで、来園が最も落ちる。

打ち手

熱帯の花・ラン室・冬の香りを主役に。夜の温室で非日常をつくる。

成立条件

温室の夜間運用/暖の演出/SNSでの「冬の見どころ」発信

04 四季イベント戦略09
05 IPコラボ戦略 IP Collaboration
IPは集客の手段ではなく、
園内を歩かせる手段。

目的は「IPで人を呼ぶ」ことではありません。24haを歩いてもらい、体験・購買・投稿を発生させ、 IPが終わったあとも残る来園習慣をつくること。だからコラボは入口だけに置かず、園の奥まで分散配置します。

DIRECTION — 植物園と世界観が合うIPの3方向
DIRECTION A
植物・自然そのものが主役

植物や生き物が物語の中心にある作品。園内の景観がそのまま舞台になり、演出の追加が最小で済む。
例:ピクミン/葬送のフリーレン

DIRECTION B
観察・収集・図鑑の文法をもつ

「探して集める」行動が作品の中核にあるIP。デジタル図鑑・スタンプラリーとの相性が構造的に高い。
例:ポケットモンスター/夏目友人帳

DIRECTION C
和・季節・情緒を描く

季節感や薬草・生薬などが描かれる作品。京都という土地と植物園の学術性の両方に接続できる。
例:ジブリ作品/薬屋のひとりごと

★ 上記はあくまで「世界観の相性」を示すイメージであり、版権取得を前提とした提案ではありません。実施にあたっては権利元との個別協議・許諾が必要です。
PRINCIPLE — IPコラボを実施する3つの前提
01 植物を主役から降ろさない

造作は動線と広場に限定し、植栽・樹木には手を触れない。IPは「植物を見に行く理由」を増やす役で、植物より前に出さない。

02 終わったあとに残るものを同時に作る

コラボ期間中にAR図鑑・植物コレクション・年間パスへ登録してもらう。IPが去っても、来園の習慣とデータが園に残る。

03 IP単独で採算を組まない

許諾料はグッズ・飲食・協賛と一体で設計する。集客増だけを根拠にした投資判断は行わない。

MECHANISM — 歩かせて、残す
01来園コラボ告知で来る
02スタンプラリー園の奥まで歩く
03ARその場で撮る
04限定フード滞在が伸びる
05限定グッズ持ち帰る
06SNS誰かの来園理由に
07再来園植物そのものへ
05 IPコラボ戦略10
06 デジタル体験 Digital Experience
体験を「記録」に変える。

デジタルの役割は演出ではなく記録です。来園が記録されると、来園は「思い出」から「コレクション」になり、続きが欲しくなります。

MY 植物図鑑62 / 100
収集した植物の写真
NEW
セツブンソウ
2月にだけ咲く。あと8種で「早春」コンプリート。
画面はイメージ。専用アプリではなく、LINEミニアプリ/ブラウザで動く形を想定。
FEATURE 01

植物図鑑AR

スマホをかざすだけで、目の前の植物の情報が重なって表示される。看板を増やさずに、解説を増やせる。

  • 植物の解説(多言語対応)
  • 開花のCG(咲く前でも咲いた姿が見える)
  • 100年前の同じ場所の写真を重ねる
  • 絶滅危惧・希少植物のストーリー
FEATURE 02

ARフォトスポット

「撮れる場所」を園内に点在させる。撮影は最も安価で、最も強い広告になる。

  • 季節限定のフレーム(月替わり)
  • キャラクター・IPとの合成
  • 植物の演出(花びらが舞う/夜光る)
  • 撮影位置のサインで混雑を分散
FEATURE 03

植物コレクション

来園するたびに図鑑が埋まる。「まだ埋まっていない」ことが、次の来園理由になる。

  • 来園ごとに植物カードを獲得
  • 年間100種でコンプリート
  • 季節ごとの限定カード(その月だけ)
  • コンプリート特典=年間パス割引
WHAT IT MEASURES — 記録に変えると、測れるようになる
来園回数と間隔

誰が年に何回、どの季節に来ているか。年間パスの効果とリピート率が、推測ではなく数字で分かる。

回遊した範囲

園内のどこまで歩いたか。滞在時間と混雑の実態がつかめ、フォトスポットや出店の位置を決められる。

興味のある植物

どの植物が集められ、保存されたか。翌月の発信テーマと限定グッズの企画に直結する。

実装の考え方

専用アプリは作りません。LINEミニアプリ、またはブラウザで動くWebAR(インストール不要)+園内のQRサインで始めます。開発費・審査・更新の負担を抑え、まず1エリアで試して、効果を見てから広げる進め方を想定しています。

06 デジタル体験11
夜の観覧温室のイメージ
07 ナイトコンテンツ Night Garden
夜は、別の植物園になる。

昼とはまったく違う世界が、同じ24haの中にあります。
ただし主役は演出ではなく植物です。
光・音・香り・映像は、植物をより良く見せるためだけに使います。

LIGHT

面で照らさず、一本の樹・一輪の花を彫る。影を設計して立体を見せる。

SOUND

音楽で覆わず、水・風・虫の音を残す。エリアごとに音量を落とす。

SCENT
香り

夜に香る植物(ジャスミン・キンモクセイ等)を動線に沿って配置する。

PROJECTION
映像

建物と地面に限定して投影。植物本体には当てない。

自然を壊さない4つの制約

① 照度と点灯時間の上限を先に決める ② 生育期・繁殖期のエリアは対象外 ③ 生き物(鳥・昆虫)への影響を事前評価 ④ 常設化せず「期間限定」で回す

既存の実績

桜の夜間開園(17:30–21:00・観覧温室も夜間開室)と紅葉ライトアップ、そして開園100周年記念事業の「LIGHT CYCLES KYOTO」により、この園で夜が成立することはすでに証明されています。次の一歩は、特別な夜を年数回から、「毎月ある夜」へ広げることです。

07 ナイトコンテンツ12
08 グッズ戦略 Merchandise
「持ち帰る」が、次の来園をつくる。

売店は出口ではなく、体験の最後の一手です。「その日・その季節にしか買えない」を徹底することで、物販が来園動機そのものに変わります。

LINE-UP — 植物園限定商品
押し花・標本

園の植物を、そのまま額に。日付入りで「その日」を記録する。

季節ごとに図案が変わる
種・苗

持ち帰って育てる。育った報告がSNSに戻ってくる。

育て方カード+QRで解説
ハーブティー・食

園の有用植物を味わう。園内カフェと同じ味を家で。

園内飲食との共通ブランド
京都限定シリーズ

京都の職人・作家との協業。ここでしか買えない工芸品として。

土産需要とインバウンド対応
文具・トート

植物図鑑の図版をモチーフに。日常で使うほど園を思い出す。

来園頻度の高い層向け
香り

夜に香る植物、温室の空気。園の記憶を香りとして持ち帰る。

ナイト開園との連動
100年アーカイブ

100年前と今の同じ場所を並べた写真集・カード。他園が絶対に作れない商品。

園の歴史そのものを商品に
子ども向けキット

観察シート・虫めがね・栽培セット。自由研究の定番をつくる。

家族層の再来園に直結
RULE — 「今しか買えない」を設計する
月替わりの季節限定

毎月ひとつ、その月の主役の植物をモチーフにした商品を出す。12種そろえたくなる構造にする。

年間パス会員限定

会員だけが買える/先に買える商品を置く。年間パスの価値を「入園料の割引」から「会員特典」へ広げる。

IPコラボ限定

コラボ期間中のみの商品。IPで来た人が、植物園そのものの商品も一緒に買う導線をつくる。

08 グッズ戦略13
09 地域回遊 Area Circulation
植物園を、北山の入口にする。
賀茂川 半木の道 北山通 地下鉄烏丸線 京都府立植物園 24ha / 約12,000種 北山門・正門の2つの入口 北山駅 京都コンサートホール 京都府立 陶板名画の庭 北山エリアの店・カフェ 下鴨神社・糺の森 北大路エリア
位置関係は概念図です。距離・所要時間は目安のため、公表資料での確認が必要です。★要確認

植物園だけで終わらせません。北山は、駅直結でこれだけの文化施設が集まる稀有なエリアです。 「植物園に行く」を「北山に行く」に広げることで、滞在時間・消費・再来訪のすべてが伸びます。

NEIGHBORS
  • 01京都府立陶板名画の庭隣接
  • 02京都コンサートホール徒歩すぐ
  • 03北山エリアのカフェ・ベーカリー徒歩圏
  • 04賀茂川・半木の道園の西側
  • 05下鴨神社・糺の森徒歩/自転車
  • 06北大路エリアの商業施設一駅
EFFECT

回遊が生まれると、来園1回あたりの体験価値が上がり、「植物園に行く日」が半日〜1日の予定になります。滞在時間・地域消費・再来訪意向が同時に伸びる、最も費用のかからない打ち手です。

ACTION — 近隣と組んで進める3つの打ち手
01 共通チケット・相互割引

入園券の提示で近隣施設が割引になる仕組み。逆方向の送客もつくり、植物園が「もらう」だけの関係にしない。

02 月替わりの街歩きマップ

「今月の北山」を園と近隣が共同で作成。植物園が編集役を担うことで、エリアの季節情報が園に集まる構造をつくる。

03 スタンプの相互乗り入れ

園内スタンプと商店街スタンプをつなげ、回遊そのものを遊びにする。IPコラボ時は回遊範囲を街まで広げる。

09 地域回遊14
10 SNS戦略 365日の植物園 Social
365日、
違う「今日」がある。

約12,000種の植物は、毎日中身が入れ替わるコンテンツです。 広告費をかけずに毎日発信できる素材を、これだけ持っている施設はほとんどありません。

軸はFOMO(今しか見られない)。「いつでも見られる」ではなく「あと3日で散る」を言い切ることで、投稿が来園予約に変わります。

今日の植物園7/28
園内の池
あと3日
ハスの見どころは今週まで
朝いちばんがいちばんきれいです。開園は9:00。
CHANNEL
Instagram

主戦場。写真と保存数で勝つ。リールで「今の園内」を毎日。

X

速報。開花・散り際・混雑・臨時開園の告知に絞る。

YouTube / TikTok

動きのあるもの(夜・雨・朝焼け・作業風景)を短尺で。

LINE

年間パス会員への直接連絡。限定イベントの先行案内。

FORMAT — 迷わないための6つの型
FORMAT 01今日の花毎朝1種。写真1枚+一言。continuity が信頼になる。
FORMAT 02あと3日で散ります期限を言い切る。最も強い来園トリガー。
FORMAT 03今しか見られない景色年に数日しか見えない状態を記録して出す。
FORMAT 04朝焼けの植物園職員しか見ていない時間を見せる。憧れをつくる。
FORMAT 05夜の植物園昼と同じ場所を夜に。ナイト開園の告知に直結。
FORMAT 06園長のおすすめ専門性を人格で届ける。他園が真似できない資産。
運用の考え方

1日1投稿×6フォーマットの固定運用。撮影は職員のスマホで十分です。型を決めて誰でも回せる体制にし、編集会議は週1回だけ。続かない運用は、最初から設計しません。

最重要指標

「保存数」を主指標に置きます。いいねは共感、保存は来園予約です。保存された投稿の内容を分析して、翌月の見どころ発信に反映させます。

10 SNS戦略15
11 KPI Key Performance Indicators
来園者数だけを追わない。

来園者数を主指標にすると、必ず単発の大型イベント依存に戻ります。この戦略の主指標は リピート率と年間パスポート発行数。来園者数は、その結果として増える指標として置きます。

主指標 01 リピート率(年2回以上)
35%
主指標 02 年間パスポート発行数
10,000
結果指標 年間来園者数
110万人
結果指標 平均滞在時間
140
いずれも3年後の目標値(仮案)。現状値の確定後に再設定します。
指標 現状 1年後 3年後 測り方
リピート率(年2回以上)主指標 ★要確認20%35% 年間パス保有率+来園者アンケート(四半期)
年間パスポート発行数主指標 ★要確認前年比 +50%10,000枚 販売実績(月次)
年間来園者数 86万人92万人110万人 入園ゲート集計(月次・前年同月比)
平均滞在時間 ★要確認110分140分 入退場時刻/アンケート/スタンプ通過記録
SNS投稿数(指定ハッシュタグ) ★要確認月 2,000件月 6,000件 ハッシュタグ集計(月次)
動画再生数/保存数 ★要確認月 30万回月 150万回 各SNS管理画面(保存数を最重要視)
地域回遊率(近隣1施設以上) ★要確認25%45% 共通チケット利用数/来園者アンケート
売店売上 ★要確認前年比 +20%前年比 +80% 販売実績(月次・客単価も併記)
飲食売上 ★要確認前年比 +20%前年比 +100% 販売実績(月次)
★=現状値の公表資料が未確認の項目。最初の3ヶ月を「計測の整備期間」とし、ベースラインを確定させてから目標値を合意します。
11 KPI16
12 ロードマップ Roadmap
いまの予算と人でできることから始める。

大きな投資を前提にした計画は、実行されません。短期は既存資産の見せ方を変えるだけで成立する施策に絞り、そこで出た数字を根拠に中期・長期の投資判断へ進みます。

PHASE 01
短期
〜12ヶ月
ねらい:「毎月来る理由」を、既存資産の見せ方だけでつくる。新規投資をほぼ伴わない施策で、リピートの兆しを数字にする。
  • SNS 365日運用/6フォーマット・1日1投稿・保存数を主指標に
  • 「今しか見られない」園内サイン/月替わりの手書きボードを主要動線に
  • 紙のスタンプラリー/季節ごと年4回。まず「歩く」を発生させる
  • 年間パスポートの導線改修/券売所・Webで「4回で得」を明示
  • フォトスポット3か所/既存の景観を活かし、撮影位置を示すだけ
  • 北山エリアの街歩きマップ/近隣と共同で月替わり発行
  • 小ロットの季節限定グッズ/押し花・種から。売れ方を見て広げる
  • 計測の整備/ベースライン確定・アンケート設計
想定規模  / 財源:既存予算内+近隣事業者との共同負担
PHASE 02
中期
1〜3年
ねらい:来園を「記録」に変え、リピートを可視化する。短期で得た数字を根拠に、デジタルと夜間運用へ投資する。
  • 植物図鑑・コレクション/LINEミニアプリまたはWebARで実装
  • 植物図鑑AR・ARフォトスポット/まず1エリアで試験導入
  • ナイト開園の定例化/月1回+季節の特別夜
  • IPコラボ第1弾/スタンプラリー+限定フード+限定グッズの3点セット
  • マルシェ/マーケットの定例化/春・秋の恒例行事に育てる
  • 年間パス会員特典/先行入場・限定夜・講座・限定グッズ
  • 早朝開園・雨の日プログラム/端境期の試行と検証
  • 多言語対応/AR解説・サイン・Webの整備
想定規模  / 財源:企業連携・協賛・観光文化系の補助制度
PHASE 03
長期
3〜5年
ねらい:「植物園ブランド」として自走する。単年度の事業ではなく、収益と人が循環する構造をつくる。
  • 収益の多角化/物販・飲食・有料プログラム・法人利用・撮影利用
  • 100年アーカイブのデジタル公開/100年前と今を同じ場所で重ねる
  • 教育プログラムの制度化/学校・大学・研究機関との連携を常設に
  • 会員コミュニティ/サポーター制度・ボランティア・市民研究員
  • 北山エリア一体のブランド化/植物園を編集拠点にしたエリア価値向上
  • 海外への発信/多言語コンテンツ・旅行商品への組み込み
  • 次の100年の構想と接続/100周年未来構想の実装フェーズへ
想定規模  / 財源:企業連携・寄付・ふるさと納税・運営形態の検討
12 ロードマップ17
13 推進体制と財源 Structure & Funding
「誰が続けるか」を決めないと、続かない。

施策の質より、続ける体制のほうが結果を決めます。園の職員の負担を増やさずに毎月の企画と発信を回すため、役割を明確に分けた推進チームを提案します。

DECISION
京都府・京都府立植物園

意思決定/植物と学術面の監修/園内運用のルール策定/100周年未来構想との整合

ENGINE
運営推進チーム(園 × 民間パートナー)

年間計画の設計/SNSの日次運用/イベントの実装と現場運営/グッズ企画/KPIの計測と月次改善

AREA
近隣施設・商店街

共通チケット/街歩きマップ/相互送客

CORPORATE
企業

協賛/技術提供(AR・照明・決済)/社員向け利用

ACADEMIC
大学・研究機関

解説の監修/教育プログラム/調査研究の発信

COMMUNITY
市民・ボランティア

ガイド/撮影/イベント運営/サポーター制度

FUNDING — 財源の考え方
SOURCE 01
既存予算の組み替え

短期施策はほぼ既存予算内で実行可能。広報費を「単発告知」から「日次運用」へ振り替える。

SOURCE 02
協賛・企業連携

夜間演出・AR・キャッシュレスなどは企業の技術提供と組み合わせる。100周年での実例が前例になる。

SOURCE 03
物販・飲食・有料プログラム

年間パス会員の増加が、そのまま物販・飲食の売上母数になる。稼ぐ部分を明確に持つ。

SOURCE 04
補助・寄付・ふるさと納税

観光・文化・教育の各制度を組み合わせる。「次の100年」を寄付の物語として設計する。

13 推進体制と財源18
園内の噴水
OUR PROPOSAL
京都府立植物園は「花を見る場所」ではなく、
京都の日常を豊かにする場所になれる。

100周年はゴールではなく、
新しい植物園ブランドのスタートです。

私たちはイベントをつくる会社ではなく、
「また来たくなる理由」を設計するパートナーとして、 このプロジェクトをご提案します。

株式会社さんとら
企画・ブランディング/Web・デジタル/イベント実装・現場運営
19
出典・写真クレジット・要確認事項 References
REFERENCES — 数値・事実の出典
  • 開園年・面積・栽培種類数・年間来園者数/京都府立植物園 公式サイト、京都府ホームページ、KYOTO SIDE ほか公開情報(2026年7月時点)
  • 入園料・年間パスポート料金・開園時間/京都府ホームページ「京都府立植物園総合案内」(2026年7月時点の公表値)
  • 桜ライトアップ・夜間開園/紅葉ライトアップ/京都市公式 京都観光Navi、KYOTOdesign
  • LIGHT CYCLES KYOTO(開園100周年記念事業)/三井不動産株式会社 プレスリリース
  • 100周年未来構想/京都府ホームページ「京都府立植物園100周年未来構想」
PHOTO CREDITS — 掲載写真
  • 本資料の写真はすべて Wikimedia Commons 上のクリエイティブ・コモンズライセンス(CC BY / CC BY-SA)画像を使用しています。実制作時には園の公式写真・撮り下ろしへの差し替えを想定しています。
  • 表紙・観覧温室とチューリップ花壇/josef knecht(CC BY 3.0)
  • 昭和初期の京都府立植物園/黒川翠山(CC BY 4.0)
  • 観覧温室 内部・外観、沈床花壇/Daderot(CC BY-SA 3.0)
  • 噴水(最終ページ)/Basile Morin(CC BY-SA 4.0)
  • 池/Hironoyama(CC BY-SA 4.0)
  • 園内の池と四阿、早春の花/Hyppolyte de Saint-Rambert(CC BY / CC BY-SA 4.0)
  • チューリップ/海メル(CC BY-SA 4.0)
TO BE CONFIRMED — ★要確認事項
  • 現状KPIのベースライン/年間パスポート発行数、リピート率、平均滞在時間、SNS投稿数、売店・飲食売上の現状値
  • 料金改定の予定/入園料・年間パスポート料金の改定時期と改定後の金額
  • 植物名・見どころの確定/年間カレンダーの植物は一般的な開花期をもとにした仮置き。園の栽培計画に合わせて確定が必要
  • 園内の運用制約/夜間開園の可能な範囲、照明・音響の制限、飲食出店の可否、開園時間の弾力運用の可能性
  • 100周年未来構想との整合/既に策定済みの構想と本提案の重複・補完関係の整理
  • 既存の指定管理・委託の枠組み/推進チームの設置形態と契約形態
  • 近隣施設との距離・所要時間/地域回遊ページの概念図の数値化
  • IPの権利関係/掲載したIP名はすべて世界観の相性を示すイメージ。実施には権利元との個別協議が必要
本資料について

本資料はA4横(297×210mm)での印刷・PDF保存を前提に制作しています。ブラウザの印刷設定で「用紙:A4」「向き:横」「余白:なし」「背景のグラフィック:オン」を選択してください。画面表示と印刷でレイアウトが一致します。

京都府立植物園 PR・マーケティング戦略提案20